2021年01月14日

馬券訴訟、高裁で納税者が逆転敗訴


馬券訴訟、高裁で納税者が逆転敗訴

提供:エヌピー通信社






 馬券の払戻金の所得区分を巡る争いで東京高等裁判所は11月、「雑所得」として経費に算入できるとした一審の判決を取り消し、国が主張していた「一時所得」に該当するとの判断を下しました。一時所得では外れ馬券の購入費は経費として控除できず、当たり馬券の払戻金のほぼ全額が課税対象となります。

 今回の裁判で東京高裁は、払戻金が雑所得に該当するには「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」であるべきとの最高裁判例を前提に、納税者が馬券を購入するにあたって継続性や営利性があるか否かで判断するべきとしました。そこから今回の裁判事例では馬券購入に回収率が100%を超えることが期待できるような独自のノウハウは認められず、ある程度の期間にわたって継続して利益が上がると客観的には言えないことから、国の主張する一時所得に当たると結論付けました。

 競馬を含むギャンブルの配当金は従来、一時所得として処理するのが通例でしたが、2015年に大阪府の男性が起こした裁判で納税者が勝訴したことで流れが変わりました。争いが最高裁までもつれた結果、「偶発性に左右される一般の馬券購入と異なり、ソフトを使用して継続的に馬券を購入することによって個別のレースの当たり外れの偶然性を抑えている」として、払戻金は雑所得と認定されています。

 その後、自動購入ソフトを使わずレースごとに結果を予想していた別の男性も最高裁で雑所得認定を勝ち取り、国税庁は新たな通達を提示。網羅性や金額の規模性、継続性、営利性などをすべて備えていれば、自動購入ソフトを利用していなくても、外れ馬券を経費にできることとなりました。ただ、その判断で納税者と税務署の見解が異なることも多く、いまだにトラブルは続いている状況です。


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白色申告の7割が記帳不備発覚


白色申告の7割が記帳不備発覚

提供:エヌピー通信社






 白色申告者の7割超が税務調査で「記帳不備」と指摘されていたことが政府税制調査会の財務省提出資料で明らかになりました。記帳不備とは、記帳事項が相当欠落しているか、記帳がおおむね3カ月以上遅滞している、記帳を全くしていない、帳簿の提示がなく記帳状況が不明――のいずれかに該当した事例を指します。

 今回示された資料は、納税環境整備に関する専門家会合での「事業者の適正申告の確保・記帳水準の向上」の議論の中で示されたもので、2018事業年度の記帳不備割合は、白色申告が74.2%と高く、青色申告の簡易簿記が22.5%、青色申告の正規簿記が6.2%でした。

 白色申告と簡易簿記は資産項目の異動が記帳されず、財務省は「申告漏れが生じる可能性が高い」と指摘。一方、青色申告の正規の簿記では、資産項目の異動が記帳されていることから、「所得額を検証することができ、申告漏れの防止につながるメリットがある」(財務省)としています。財務省は、現金で販売した商品の「売上」を記帳し忘れても、商品の数の減少や現金の増加などの資産項目の異動状況を見れば、売上の記帳漏れを把握できることを強調しています。

 青色申告には税制上のメリットも多いとされますが、法人の青色申告率は99%台で推移しているのに対し、個人事業者の青色申告率は例年60%前後となっています。財務省の資料で示されたアンケート調査によると、白色申告を続ける理由は「売上が多くないので青色申告にする必要がない」「白色申告は記帳の義務がない」「青色申告をするメリットがない」といった回答が上位を占めました。

 会合では「一定の猶予期間を設けて、必要な支援策を講じて、白色申告は廃止、もしくは例外的な措置とするべきではないか」とする発言も飛び出しています。

posted by 一之瀬会計 at 12:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする